大規模WebサイトCMS構築事例
(大和リゾート株式会社様
DAIWA ROYAL HOTEL チェーンサイト)

ユーザビリティ改善と今後の事業戦略を見据えた予約システム刷新プロジェクト

大和リゾート PCサイト

自社Webサイト

プロジェクト期間

1年3か月

プロジェクト担当者

PM:濱田 優/SE:杉山 広記/D:荒井 翼

課題背景

スマホファーストへのリニューアルを経て課題の残る予約システム刷新に着手

大和リゾート株式会社は2012年、同社ホテルブランド「DAIWA ROYAL HOTEL」の公式サイトを全面リニューアルしました。固定ページのみだったサイトに初めてCMSを導入し、価格や在庫をアクティブに運用する形へ転換したのです。これを担当したのが株式会社キノトロープです。
その後も大小の改修を通じて両社の関係は継続的に続き、2018年、“スマホファースト”を目的に再び大規模なリニューアルが行われました。

「2012年当時は、PCからの閲覧とスマホ(外出先)からの閲覧ではニーズが異なっていたため、コンテンツもそれにあわせて設計していました。しかし、その状況が変化してきたことに対応するため、スマホでの使いやすさを見直した再設計を行いました。」(キノトロープ 濱田)

これにより、ホテルサイト本体側はUIの刷新を実現しましたが、宿泊予約システム側には課題が残りました。現在、国内大手ホテルチェーンでは予約システムにASPを導入するケースが一般的で、同社もその形で運用してきました。
しかし、もともとPC向けに設計されていたためスマホでは操作性が悪く、ステップ数が多い、ドメインが本体サイトと変わるため回遊させにくいなど、サービスレベル向上のネックになっていたのです。

「例えば家族3世代の旅行で2部屋予約しようとすると、合計金額を確認するまで4ページくらい進む必要があり、アクセス解析ではそこで大量に離脱してプラン選択のページに戻っていたんです。この点については社内でも以前から課題になっていました。」(大和リゾート 山田さん)
これまで、同ホテルでは法人・個人の会員向けを主軸としたサイト運営を行なってきましたが、近年は一般顧客の取り込みでWeb市場を伸ばすことにも注力。目的の変化に伴い、今後の事業戦略に対応できるシステムへの刷新が望まれていました。

目標戦略

導線の最適化でステップ数を削減
メンバーの認識合わせにプロトタイプが活躍

プロジェクトの当初からこだわったのは、ユーザーが最短ステップで目的を達成できる「導線設計」でした。ユーザーの予約経路は、個人・法人会員、非会員などのユーザー区分、日程・プラン・ホテルの場所や部屋などの探し方など、じつに多様で複雑です。
「最初に現状のステップをチャートにし、最短で目的を達成するために何を抜くか、抜いたものをどこに置くかから考え始めました。」(キノトロープ 荒井)

遷移を減らすため、操作途中の詳細情報はポップアップで開く、条件のあう他の候補は先読みし展開できる状態にするなど、操作の妨げにならない形で多くの関連情報を配置する必要がありました。
「予約システムとCMS上の情報とを1画面でシームレスに扱うため、新しい技術も取り入れています。」(キノトロープ 杉山)

しかし、図と説明だけでこの流れを正しく想像することは困難です。そこで活用されたのがプロトタイプです。ページの内容や操作性、画面遷移を実際に触れて確認できるため、全員の理解を一致させながら進めることができました。
「議論した内容を形にし、全員の認識を合わせていく上でプロトタイプが役立ちました。またASPの開発会社へ仕様を伝える際にも、設計書の解釈を個人の理解に依存せず共有できます。関係者が多いほどプロトタイプは必須だと思います。」(キノトロープ 濱田)

ブロックテンプレート

成果・今後

ステップ数を削減し使いやすさを改善
そして新たな施策のスタートへ

リニューアルによって、予約完了までの遷移が3画面にまで削減されながら、必要な情報は見やすく網羅され、スマホからの使いやすさが大きく改善されました。
「過去の経験では、リニューアルすると数カ月は使い方について多くのお問い合わせをいただくのですが、今回はそれが1カ月でほとんど無くなりました。お客様がより直感的に予約完了まで到達できているのだろうと思います。」(大和リゾート 山田さん)

コロナの影響もあり具体的成果はまだわかりません。しかしこれを逆手に、実運用中のテストや従業員の習熟期間に充て、この時期に運用を開始しました。
「Webサイトは完成したと思ったら次の課題が出てくるものです。それを解決していくことの繰り返しなんですよ。時代も変わるし、お客様も変わりますから。」(大和リゾート 冨田さん)

現状のベストが数年後もそうとは限りません。人々の行動がオンライン化する現在、企業のWebサイトは事業戦略と直結してよりシビアな成果が求められるようになっています。「我々がこの先どんなお客様を増やしていきたいか、それを明確にして、キノトロープさんの手も借りながら次の施策に取り組んでいきたいと思います。」(大和リゾート 冨田さん)


お客様の声

大和リゾート 冨田 幸雄様

冨田 幸雄

大和リゾート株式会社
営業本部 WEB・広告宣伝部 部長

完成するWebサイトはありません。
ずっとアップデートをし続けていくのです。

大和リゾート 山田 泰久様

山田 泰久

大和リゾート株式会社
営業本部 WEB・広告宣伝部 課長

キノトロープさんは弊社の運用部分まで考えた提案をしてくれます。

担当者の声

キノトロープ 濱田優

濱田 優

株式会社キノトロープ
執行役員 制作部 部長

クライアントの成果は使う人の満足から。目的を共有し成果につながる提案をします。

キノトロープ 杉山 広記

杉山 広記

株式会社キノトロープ
システムエンジニア

導線上で発生する情報連携の課題をクリアし遷移ページ数の削減を実現しました。

キノトロープ 荒井 翼

荒井 翼

株式会社キノトロープ
ディレクター

ディレクションでは初めてのユーザーにも理解してもらえることを最重視しました。